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2015年12月7日

水島精二監督「万策尽きたー!」は飛び出した?

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「第20回アニメーション神戸賞」授賞式

 

日本の優れたアニメーション作品や作家、功労者らを表彰する「第20回アニメーション神戸賞」の授賞式が6日、神戸市中央区のデザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)で開かれました。

   

作品賞に選ばれた「SHIROBAKO」を代表してP.A.WORKS代表堀川憲司さんは、数百人で作り上げるアニメ制作現場の過酷な日々を披露。それでも続ける理由を「大変さと引きかえに、現場のスタッフと一緒に味わう喜びが神様から授けられたごほうびだと思う」と語りました。作り手側のアニメに対する愛あふれるコメントに、序盤から会場は温かなムードに包まれました。

   

同じく作品賞の「攻殻機動隊 新劇場版」を代表して授賞式に出席した監督黄瀬和哉さんは、制作期間中を「地獄の日々」と例え会場を沸かせていました。

 

個人賞に選ばれた水島精二さんは、スタッフと一緒に受賞したことを強調。さらに、ポップカルチャー研究家の桜井孝昌さんが数日前、不慮の事故で亡くなったことに触れ「彼の分もがんばって発信していきたい」と今後の意気込みを語りました。

 

特別賞に選ばれたのは、25年ぶりにアニメーション復帰を果たした安彦良和さん。今年の春まで神戸芸術工科大学の教授を務め、神戸にはゆかりのある人物です。授賞式にはビデオメッセージで登場しました。自分のようなアニメ界の落第児で風変わりな人間がこのような賞をもらっていいのかと前置きした上で、現在関わっている「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」の仕事が長丁場になりそうだと告白。客席からは「おおーっ」という喜びのどよめきが起こりました。

   

主題歌賞(ラジオ関西賞)に選ばれたのは、「ジョジョ その血の記憶~end of THE WORLD~」。作曲の田中公平さんと、JO☆STARSの3人TOMMY、Coda、JINが登場すると、会場の雰囲気は一変。

   

「神戸賞の区切りの20回目にもらえてラッキー!!」とTOMMYさんがあいさつ。引き続き行われた受賞曲の披露ライブでは、3人の力強い歌声と田中公平さんの作るロックオペラの楽曲世界が会場全体を魅了しました。

 

▲3人そろってステージから客席に降り、パフォーマンスする場面も。



神戸賞の受賞者・作品は次の通り(敬称略)。
【作品賞】 「SHIROBAKO」「攻殻機動隊 新劇場版」
【特別賞】安彦良和(漫画家、アニメーター、アニメ監督)
【個人賞】水島精二(監督)
【主題歌賞(ラジオ関西賞)】「ジョジョ その血の記憶~end of THE WORLD~」(歌:JO☆STARS)

 

初めて発表されたプロジェクトも

授賞式に先がけて行われた神谷明さんと大地丙太郎さんのトークショーは、「DD北斗の拳シリーズ」の裏話を中心に、ベテラン声優と監督ならではの濃い内輪話が次々と飛び出しました。人気声優さんをオファーする時の苦労話や監督業の細かさなど、客席のファンは身を乗り出して聞き入りました。音楽の良さにも定評のあるDDシリーズ。大地監督が鼻歌で音楽のイメージを伝えると、早い時は十数分、遅くても2時間で曲が完成するという音楽スタッフの神業的な制作秘話も披露されました。

   

さらに、再来年に向けたプロジェクトを打ち明けた大地監督。その名も「勝手に新番組プロジェクト」。神谷さんやアニメ制作の仲間たちを巻き込み、自分たちで作り、宣伝し、発信する自主アニメのようなプロジェクトだそうです。音楽や声優陣などすでに決めつつあるのだとか…オファーはまだ出していないそうですが。正式に決まったら記者会見もやりたいと意気込む大地監督。監督からの今後の発表が楽しみですね。



公開録音ではファン待望の“あのセリフ”も

授賞式に引き続き、ラジオ関西の特別番組公開録音も行われました。ゲストとして登場したのは、水島精二さん、田中公平さんとJO☆STARSの面々。授賞式の司会も務めた「青春ラジメニア」パーソナリティーの岩崎和夫さんと南かおりさんのお2人のトークが、とっておきの裏話を引き出しました。

 

この模様は、12月13日16:30~17:00に放送される予定です。 「SHIROBAKO」の登場人物のモデルではないかとうわさされる水島監督。登場人物の口ぐせ「万策尽きたー!」は、水島監督の口から飛び出したのでしょうか。放送をお楽しみに!

 

今回で最後「アニメーション神戸賞」

平成8年にスタートしたアニメーション神戸賞。20回目の節目に、今回で最後となることも発表されました。

審査委員長の徳間書店アニメージュ編集部統括編集長松下俊也さんは、声優が紅白歌合戦に出場することを例に、この20年で日常的にアニメに親しめる時代に変わったと指摘。「みなさんはこれからもアニメーションを応援して欲しい」と締めくくりました。

実行委員長の神谷さんは、「アニメと神戸の絆がこれで切れるわけではない」と強調。同賞からは、プロのアニメ制作者が次々と生まれ活躍していることや、派生したイベントが成長を続けていることにも触れ、「次の人にバトンを渡しても、しばらくは一緒に走りたい」と、今後も神戸の街と神戸のアニメファンとのかかわりが続くことを示唆しました。この力強い言葉を聞いて、ホッとした神戸のアニメファンは多いのではないでしょうか。

   

20年続いた「アニメーション神戸」。同賞は終わっても、実はもう次の動きは始まっています。実行委員会の有志メンバーによる、ポップカルチャーとIT、音楽を融合したイベントの準備が着々と進んでいます。次はどんなムーブメントが起こるのか、「いまもえ.jp」でも新しい情報をキャッチ次第お伝えしていきます。


(金井かおる)

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