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2011年11月7日

“萬画(マンガ)”―石ノ森章太郎の足跡を辿る(上)

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宝塚市立手塚治虫記念館の外観

 

今回は、宝塚市立手塚治虫記念館で開催中の『第54回企画展「“萬画(マンガ)” 〜石ノ森章太郎の世界〜」』(2012年2月20日まで)に行ってきました。

開催直後、館内の会場前にはビッグコミック編集部からの献花が

“萬画”は、1989年に石ノ森章太郎が発表した「萬画宣言」に由来します。宣言の中でマンガとは萬(よろず)の字のとおり、あらゆるテーマをあらゆる表現で扱えるメディアであると石ノ森は述べています。石ノ森自身、1998年に60歳で亡くなるまで、膨大な作品を生み出し続けました。


“マンガの神様”と呼ばれる手塚治虫とともに、“マンガの王様”と並び称される石ノ森章太郎ですが、なぜ今回の企画展がこちらの記念館でおこなわれることになったのでしょうか?

エントランスホールから1階の常設展示室へ入ると、さっそく手塚治虫と石ノ森章太郎とのつながりを示す展示を発見しました。手塚ゆかりの品々が並ぶカプセル群の1つに『サイボーグ009』が!

藤子・F・不二雄、藤子不二雄A、赤塚不二夫などの顔ぶれも!

 

「トキワ荘をめぐる人々」と題されたこのカプセルでは、手塚が住んだ後に多くの有名マンガ家を輩出した東京のトキワ荘にまつわる作品などが集められています。石ノ森もかつてトキワ荘で切磋琢磨したひとりでした。

また奥のモニター(「メッセンジャー機」)には手塚治虫に縁のある人々のコメント映像が流れており、その中で生前の石ノ森章太郎が手塚について語っていました。

実際に石ノ森章太郎の声を聴けるのは貴重かも

 

なお現在1階最奥のシアターホール(「アトムビジョン映像ホール」)では、宮城県石巻市にある石ノ森萬画館オリジナルのアニメ作品が上映されています(来年2月まで、金土日祝)。石ノ森作品でおなじみのキャラクターたちが大活躍する『赤ずきんちゃん』と、石ノ森章太郎自身が著書において解説したことでも知られる『龍神沼』の2作品。両作品とも、キャラクターが生き生きとして色彩豊かなアニメーションとなっています。

きっと見おぼえあるキャラクターがみつかるはず!※特別に許諾を得て撮影しています

 

上映終了後、階段をあがって2階の企画展示室へ。“萬画(マンガ)”展に入ります。

金色の輝く「萬画」の文字

 

第1部「“萬画家”石ノ森章太郎」では、宮城県登米郡石森町(現・登米市中田町石森)で生まれ育った小野寺章太郎(本名)が手塚治虫のマンガに出会い、萬画家・石ノ森章太郎となっていく足跡をたどります。高校2年生の時に憧れの存在だった手塚との面会を果たした経緯や、その後手塚作品を手伝う中で頭角を現していく姿を、石ノ森・手塚両者の視点から知ることができます。

若き日の石ノ森章太郎の作品も!

 

 

展示スペースの奥へ進むと、左右の両棚にそびえ立つ黒い壁が!『石ノ森章太郎萬画大全集』(全500巻770作品、現在入手不可)の全巻が並んでいます。2008年には石ノ森章太郎が「1人の著者が描いたコミックの出版作品数が世界で最も多い」としてギネス・ワールド・レコードに認定され、中央最奥に「ギネス世界記録博物館」(東京、2010年に閉館)の名誉館長就任(2008年)記念に作られたジャケットが置かれています。

奥には記念ジャケットを身に着けご満悦の石ノ森章太郎!

 

 

ジャケットから向かって反対側のパネルには、手塚治虫の死去に際して石ノ森章太郎が描いたマンガ作品が展示されています。トキワ荘で苦楽をともにした同志たちと手塚を偲びつつ、かつて新しいマンガ表現を目指し描いた実験的な作品『ジュン』をめぐる手塚とのやりとりなどを邂逅しています。作品の最後には「萬画宣言」の元である「M(ミリオン)・A(アート)宣言」で締めくくられています。

隣に石ノ森章太郎年表も。すごい情報量!

 

 

第1部では「石ノ森章太郎からみた手塚治虫」「手塚治虫からみた石ノ森章太郎」が、お互いの著作のなかでどのように表されていたのかを知ることができます。手塚の「マンガ」からはじまり「萬画」にいたるまで、マンガをメディアのひとつとしてとらえる石ノ森の姿勢が根底に垣間見えはしないでしょうか。

次回は企画展の後半、第2部の模様などをお伝えします。お楽しみに!

 

 

宝塚市立手塚治虫記念館

第54回企画展「“萬画(マンガ)”~石ノ森章太郎の世界~」

会 場   :手塚治虫記念館 2階企画展示室

会 期   :2011年10月28日(金)~2012年2月20日(月)

休館日  :毎週水曜日(ただし、11月23日、1月4日は開館)

開館時間 :9時30分~17時(入館は16時30分まで)

入館料  :大人700円、中高生300円、小学生100円

アクセス :JR・阪急「宝塚」駅 花のみちを徒歩8分、

阪急「宝塚南口」駅 宝塚大橋を渡り徒歩5分

公式サイト:http://www.city.takarazuka.hyogo.jp/tezuka/

 

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